私は高校3年生の頃から約10年間アウターラケットを使用していました。
ちなみに使用していたラケットはティモボルスピリットで、90gもあるものでした。
当時はインナーラケットという概念が無かったので割と普通なのですが、今考えると扱いが難しいのによくやっていたなと思います。
特にバックはかなり感覚が良くないとコントロールするのは難しいです。
そんなコントロールの難しいアウターラケットを使用していてバックのラバーで悩んでいる方のために、今までの経験からおすすめできるラバーをご紹介したいと思います。
そもそもアウターラケットとは
アウターラケットとはカーボン等の木材よりも硬い素材をラケットの外側に配置したラケットのことで、硬い打球感と引き換えに圧倒的な弾みのあるラケットになります。
そのため、コントロールするのが非常に難しく、打球時の手に響く感覚やボールを掴む感覚もあまり感じることはできません。
フォアであればある程度のインパクトを出すことは難しくないのですが、バックの場合は強いインパクトで打つのが難しいため、バックラバーで悩む人が多いということになります。
アウターラケットにもいろいろある
私がアウターラケットを使用していたころは、ただぶっとぶだけのものが多かったのですが、近年ではアウターラケットといっても色々な特性のものが出てきています。
例えば、アウターラケットなのに木材に近い打球感のものであったり、飛びすぎない素材を使っているもの等です。
そのため、コントロールするのが難しいラケットは減ってきている印象です。
弾む部類のアウターラケット
- ティモボルALC
- ビスカリア
弾まない部類のアウターラケット
- SKカーボン
- レボルディアCNF
バックに合うのはどんなラバー?
アウターラケットを使用していてバックラバーに悩んでいる人は基本的に回転を掛ける前にボールが飛んでいってしまっている可能性が高いです。
そのため、硬度を落として軟らかめのラバーを使うのが一般的です。
ただ、軟らかいラバーはどうしても性能が低くなりがちであるため、自分が扱えるギリギリの硬さを選ぶことが大切です。
おすすめのバックラバー紹介
かなり軟らかめのラバー
ここで紹介するラバーはかなり軟らかいですが、シートがしっかりしているためしっかりと回転を掛けることもできます。
この硬度帯でもバックの技術が難しく感じる場合は、弾まないアウターラケットやインナーラケットに換えることをおすすめします。
キャリブラLTサウンド
メーカー:STIGA
値段:4,800円
硬度(ドイツ硬度に変換):40度
特徴:
キャリブラ LTの柔らかめバージョンで、打球感と打球音がすばらしい。
メーカーコメント
キャリブラ LT同様、外国製ラバーより軽量でシートにしっかりと引っかかり安定性抜群。
ドライブを打った時に鳴る「キンッ」という金属音が好きな人におすすめのラバーです。
シートもしっかりしており、下回転のボールもしっかりとあがります。
ドライブを掛ける感覚を覚えた選手であれば使用できると思いますので、
打球音も大事にしたい人は是非使ってみてください。
V>15 Limber
メーカー:VICTAS
値段:6,500円
硬度(ドイツ硬度に変換):40度
特徴:
攻守共にどちらのバランスも良く、パワーが無くても、高い性能を発揮できるギア。
メーカーコメント
初心者におすすめできる硬度帯の中ではぶっちぎりに性能の高いラバーです。
トップ選手も使用している「V>15 Extra」のスポンジを軟らかくしたラバーであり、シート性能はそのままに非常に使いやすいものになっています。
性能が高い分値段は高めに設定されていますが、基本的な技術が身についていれば、十分扱えるラバーなので、2枚目のラバーとしておすすめです。
軟らかめのラバー
ここで紹介するラバーはバックで使用している人が多い硬度帯になります。
この硬度帯のラバーを使っていて扱いづらいと感じた人は、「かなり軟らかめ」で紹介したラバーを使ってみることをおすすめします。
エボリューション FX-D
メーカー:TIBHAR
値段:6,800円
硬度(ドイツ硬度に変換):44度
特徴:
「エボリューション EL-D」をさらに使いやすくしたのが「FX-D」。
メーカーコメント
トップシートの強さをキープすることでボールの威力を失わずにコントロール性能を格段に高めた。スポンジ硬度以上に威力を感じるだろう。
この硬度帯で最強クラスの性能があるラバーになります。
その性能が顕著に分かるのが、下回転を打った時です。相手の回転に負けず、ドライブが他のラバーよりも弧線を描いて飛びます。
この硬度帯の中では一番回転がかかるラバーであるため、回転を重視したい選手におすすめのラバーです。
Q1
メーカー:ミズノ
値段:4,200円
硬度(ドイツ硬度に変換):44度
特徴:
トップを目指すための威力とプレー安定性を両立した、Qシリーズ、ファーストステップのテンションラバー。
メーカーコメント
プレーのしやすさにこだわり、Qシリーズのテクノロジーを初・中級者向けにアレンジ。
プレーの安定性を保ちながら、初級者ラバーとは一線を画したスピード、スピンを体感できる。
メーカーがうたっている通り、初心者ラバーとは一線を画した性能があります。
値段もそれほど高くないですが、性能はかなり高めといえるでしょう。
初心者には少し硬めなので、2枚目以降のラバーとしての購入をおすすめしますが、
中級者でも使用可能な性能をしているため、長い期間使用できるすばらしいラバーだと思います。
ラザンターR45
メーカー:アンドロ
値段:6,900円
硬度(ドイツ硬度に変換):45度
特徴:
扱いやすさと威力のバランスの良さから多くのユーザーに好まれる45度のスポンジ硬度を採用。威力や回転量はそのままにさらなる安定性を実現。
メーカーコメント
驚異のグリップ力と高次元の回転力が様々な技術をサポートし、次のレベルへ導く。エナジー・セルの可能性を体感せよ。
アンドロから出ている人気ラバーR48のスポンジを軟らかくしたラバーです。
回転・弾みのバランスが良く、誰でも扱いやすいラバーになっています。
昔と比べるとアンドロ製品の品質がかなり向上していると感じますが、その分値段も高くなっているように感じます。
オールラウンドなプレーヤーにおすすめしたいラバーです。
Qクオリティ
メーカー:ミズノ
値段:5,300円
硬度(ドイツ硬度に変換):46度
特徴:
今まで培った技術を凝縮した本命ラバー。エネルギー効率をミズノ史上最大限に高め、ボールの威力、耐久性、プレー万能性の3つを高次元で追求した。
メーカーコメント
さらにトップシートを改良することで、軽量化も実現。トップアスリートが望む、スピードラリーへの対応を考えた設計に。
打ってみた感じではシートがかなり強いので、回転については申し分ないです。
弾みは抑え気味ですが、寿命が長く重量も軽い、さらには値段も安いため、最高クラスのラバーであると思います。
ミズノ特有の打球感がありますので、中には苦手な人もいるかもしれませんが、
他の高いラバーを買うよりも一度このラバーを試してみてみるのがおすすめです。
エボリューション EL-D
メーカー:TIBHAR
値段:7,480円
硬度(ドイツ硬度に変換):46度
特徴:
「エボリューション MX-D」はやや硬いと感じる選手にボールの威力を保ちつつ、やややわらかめのスポンジを搭載し、コントロール性能を高めた。
メーカーコメント
トップシートの強さがあるので、ほかの「エボリューション」シリーズよりもラバー全体はスポンジ硬度ほど軟らかくは感じないはずだ。
「エボリューション MX-D」をかなり軟らかくしたラバーになります。
癖もなく、くい込みやすさもアップしたので、万人向けの高性能ラバーといった感じです。
元々「エボリューション MX-D」のシートはしっかりとグリップ力がある割には軟らかいので使いやすかったのですが、
さらにスポンジが軟らかくなったため、より一層使いやすさがあがっています。
高性能なドイツ系ラバーを使いたいけど、硬いのが苦手な人や重いラバーが苦手な人におすすめです。
テナジー05
メーカー:バタフライ
値段:オープン価格(購入時7,000円前後)
硬度(ドイツ硬度に変換):46度
特徴:
「スプリング・スポンジ」と「エネルギー内蔵技術」が生む独特の打球感を有すラバー。
メーカーコメント
多くの選手による試打と機械測定から「回転性能が高い」と評価された“開発コードNo.05”のツブ形状を採用し、強烈な回転をかけられます。
エネルギー内蔵型ラバーと高粘着高摩擦ラバーが融合したかのように、回転主体のプレーに非常に高い性能を発揮します。
説明不要の卓球界の覇権ラバー。
有機溶剤が禁止になり、卓球へのやる気が無くなっていた時に出会い、もう一度やる気にさせてくれたラバーです。
最初に打った時の打球感の良さと回転の掛けやすさは今でも忘れられません。
現在は高性能なラバーがたくさん出てきていていますが、数年前まではテナジー05一強と言わざるを得ない状況でした。
値段が高く、寿命も長くないのがネックですが、圧倒的な性能と打ちやすさを一度試してみてはいかがでしょうか。
普通の硬さのラバー
この硬度帯であれば、性能は申し分ありませんが、扱うのが難しくなってくる硬度でもあります。
アウターラケットでこの硬度帯のラバーを使いこなせているのであれば、アウターラケットに向いていると言えると思います。
ハイブリッドMK
メーカー:TIBHAR
値段:6,900円
硬度(ドイツ硬度に変換):48度
特徴:
松平健太選手&ティバー初の共同開発ラバー。自身も絶賛使用中との事で期待大!
メーカーコメント
以下、松平健太選手のコメント
「ハイブリッドMKはこれまでのドイツ製ラバーにはない打球感で、新次元のラバーです。ドライブではボールが速く、コートの深くに入ります。打球時にはボールが上に上がり、シートではなく、しっかりと中まで食い込んで“スポンジで打つ感覚”が最大の特徴です。
スポンジ硬度は48°と柔らかめですが、ぼくにとっては理想の硬さ。ドイツラバーは重いという印象を持つ人もいると思いますが、ハイブリッドMKは軽量です。
食い込みが良いので回転がかかり、打球音も鳴るので気持ちが良いです。自分のイニシャルがついて発売されることもとてもうれしいですね。とても良いラバーなので、ぜひ一度試してみてください。」
硬度は48度ということで打ってみましたが、硬度以上に軟らかく感じます。
やはりテナジーを意識して作られたのかなという印象を受けました。
テナジー05との違いは球の飛び出し方向です。テナジー05は強い反発で前に飛ぶ感覚がありますが、ハイブリッドMKは上に飛ぶ感覚です。
回転力はハイブリッドMK、弾みはテナジー05に軍配が上がります。
寿命についてはハイブリッドMKの方が長いです。
軟らかいラバーであり、上にあがる特性があることから、アウターラケットとの相性が抜群です。
アウターラケットを使用していて、テナジー05よりも回転を掛けたい方におすすめのラバーです。
ラザンター R48
メーカー:アンドロ
値段:6,900円
硬度(ドイツ硬度に変換):48度
特徴:
ラザンターR53に次ぐエナジー・セル搭載の高性能ラバー
メーカーコメント
スポンジ硬度が48度になったことで、あらゆる技術に対して抜群の安定感を発揮する。
また、しっかりとしたグリップ力と超加速力が生み出す強力なパワードライブで打ち合いにも負けない。
高い安定感と無限大の爆発力を武器に限界のその先へ。
昔アンドロのとあるラバーを使ってみた際に下回転が上がらず、やはりテナジー05レベルのラバーは他のメーカーからはでないのかなと思っていました。
そこからしばらくはアンドロの製品は触っていませんでしたが、最近になってラザンター R48を打ってみて印象がかなり変わりました。
しっかりと下回転のボールも上がりますし、ロングボールも打ちやすい、かなり使いやすいラバーだと感じました。
48度のラバーを買って、硬くて使いづらかったらどうしようと思っている方は、是非ラザンター R48を買ってみてください。
絶対に扱いづらいということはないでしょう!
ファスタークG1
メーカー:ニッタク
値段:6,300円
硬度(ドイツ硬度に変換):48度
特徴:
ボールを攻撃的に打ち込むために求められる使用感、性能が詰まったテンションラバー。
メーカーコメント
高いスピード感、弧線を描く強烈なスピン力、どの位置からでも打ち抜ける威力・・・。
まさにトッププレイヤー仕様といった逸品です。
回転や弾みはテンションラバーの平均といった感じです。
打球感に関しては、しっかりと持つ感覚もあり、良い印象を受けました。
アウターラケットに貼ると硬く感じる人もいると思いますので、まずは木材かインナーに合わせるのをおすすめします。
最大の特徴としては、寿命の長さです。この硬度帯の中では1番寿命が長かったラバーなので、同じラバーを長く使いたい方におすすめです。
VENTUS Extra(ヴェンタス エキストラ)
メーカー:VICTAS
値段:5,500円
硬度(ドイツ硬度に変換):48度
特徴:
最新のテンション技術を採用したスポンジと新設計のトップシートにより実現したVENTUSシリーズ最上位モデル
メーカーコメント
「スピード」と「掴みやすさ」を両立した新開発のスポンジと、ボールの回転エネルギーを増幅する新次元の弾力性を備えたトップシートを搭載。
スピン系技術に加えて、フラット系技術でも高い操作性を発揮するランクアップしたORCギア。
弾みや打球感については申し分ありません。むしろ、同じ硬度帯でいうとトップクラスに良いです。
また、コストも抑えられており、かなり使いやすいラバーなのではないでしょうか。
ただ、1つ懸念点があるとすれば下回転打ちです。私が下回転打ちが得意では無いというのも原因かもしれませんが、上がり方が物足りないように思います。
逆に言うと上回転のラリーにはめっぽう強く、打ち負けない強さがあります。
そのため、日頃から上回転のラリー戦を主体に試合を進める方におすすめのラバーです。
まとめ
アウターラケットに合うラバーを紹介してきました。
アウターラケットは確かに弾みが良く打っていて気持ちいいのですが、バックなどの繊細な技術は難しいため、自分にあった硬さのラバーを選ぶことが大切です。
ここで紹介したラバーを是非つかってみてください。
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