2008年に発売されてから現在にいたるまで、トップクラスの人気を誇るラバー、テナジー05。
使ったことがある人も多いのではないでしょうか。
値段は高いけど、回転もかかるし、弾むし、打球感も良い。
このラバーを超える良いラバーは存在するのでしょうか。
今回はそのあたりを深堀りしていきたいと思います。
テナジー05が人気の理由
上でも記載しましたが、テナジー05が人気の理由は、回転・弾み・打球感のすべてが良いということにあると考えられます。
1つずつ見ていきましょう。
まず、回転ですが、同じ硬度帯(ドイツ硬度45度くらい)の中ではトップクラスにかかります。
これはシートが良いということと、軟らかいスポンジによって回転がかかりやすいということが影響しています。
次に、弾みですが、バタフライのスプリングスポンジによってかなり弾むようになっています。
最後に打球感ですが、擦ったドライブをしたときに「キンッ」という金属音が鳴りやすく、
気持ちよく打つことができます。
これらの理由により、長い間テナジー05は最高のラバーと言われてきました。
テナジー05のよくないところ
ここまではテナジー05の良いところを挙げてきましたが、あえてよくないところも言っておきましょう。
高い
何と言っても値段が高いです。
安い所で購入しても7000円くらいはかかります。
寿命が短い
これはこの硬度帯のラバーすべてに言えることですが、寿命が短いです。
私の感覚では1か月も使うとかなり性能が落ちると感じます。
これらがテナジー05の短所ですが、どちらの問題もお金で解決はできるので、金銭的に余裕のある方は関係ないかもしれません。
テナジー05の本当の性能
さて、テナジー05は性能が高いというお話をしてきましたが、
あくまで同じ硬度帯の中の話であり、すべてのラバーの中では必ずしもそうではないと私は思っています。
例えば、硬度50度を超えてくるラバーと比較すると、ほとんどの場合テナジー05の方が回転性能は劣っています。
テナジー05を愛用していたり、軟らかめのラバーが好きな人はなかなかそうは思えないかもしれませんが、実際に受けてみると硬いラバーで打たれたボールの方が回転で押される感覚があります。
また、インパクトの強いドライブを打った時にテナジー05はスポンジが潰れて、落ちる感覚があります。
これも硬いラバーでは起こらないことなので、インパクトが強い選手にとってはテナジー05は物足りないラバーとなっている可能性があります。
実際に使ってみた感想
私も実際に使っていた時期がありますので、感想を述べていきたいと思います。
まず、良かった点ですが、回転がかけやすいです。
軽く擦っただけである程度の回転がオートでかかる感覚があります。
また、打球感も良く、強打した際には金属音がなります。
次に悪かった点ですが、私には軟らかすぎて強打した時に少し落ちる感覚がありました。
また、球が一定の回転で返ってしまうため、カウンターされやすいと感じました。
寿命についても評判通りで、1週間も使っているとだいぶ打球感が変わってしまうと感じました。
という訳で私は今は使っていません。
テナジー05より良いラバーは何?
テナジー05をやめてから色々なラバーを使ってきました。
その中でテナジー05よりも良いと思ったラバーを紹介したいと思います。
エボリューション MX-D
メーカー:TIBHAR
値段:6,800円
硬度(ドイツ硬度に変換):51.5度
特徴:
世界で絶大な人気を誇るエボリューションの新作がいよいよ登場。
メーカーコメント
威力と安定感を兼ね備えたMX-Pの使いやすさをそのままに、MX-Sの回転力が融合。
トッププロも絶賛の超ハイブリッドラバーが2021年春にデビューです。
51.5度という他には無い硬度ですが、私には丁度いい硬さでした。
シートの性能がかなり良いため、回転が掛けやすく下回転に強い感覚がありました。
片面にテナジー05、もう片面にエボリューション MX-Dを貼って当て打ち系のドライブの比較をしてみたところ、テナジー05はネットミスが多かったのに対しエボリューション MX-Dはミスが少なく丁度良く相手コートに収まる感じでした。
シートの硬さは少し軟らかめであるため、記載の硬度よりも軟らかく感じるため、思っていた以上に使いやすいラバーです。
上級者用ラバーに挑戦してみたい人はまずはこのラバーを使ってみるのをおすすめします。
ディグニクス05
メーカー:バタフライ
値段:オープン価格(購入時8,000円前後)
硬度(ドイツ硬度に変換):50度
特徴:
より高いレベルのプレーへと導く『ディグニクス』。
メーカーコメント
その核心は、「スプリング スポンジ」よりも弾性を高め、進化した「スプリング スポンジX」と、打球時の球持ちを重視し、かつ表面の磨耗耐久性を強化した独自配合のシートとの組み合わせ。
高い回転性能が特長の“開発コードNo.05”のツブ形状を採用した『ディグニクス05』は、前中陣でのパワードライブやカウンターなど、回転を重視した攻撃的なプレーをハイレベルで求める選手にお勧めだ。
テナジー05と比較すると結構硬い感じがしますが、持つ感覚は無くなっていません。
回転性能は断然ディグニクス05の方が良く、シートの摩耗が極端に少ないのが特徴です。そのため、寿命がかなり長いです。
弾み自体はテナジー05とあまり変わらないと感じました。
寿命を考慮すると、同硬度帯の中で一番コスパが良いラバーだと思いますので、1つのラバーを長く使いたいという人におすすめです。
私はフォアには少し合わなかったので、バックで使用していましたが、シートの強さを活かした打点の速い振り切るドライブは、今まで使用してきたラバーの中で一番回転がかかっていました。
このことから、試合でもしっかりと振り切ったドライブが打てる人に向いているラバーだと思います。
ゴールデンタンゴ
メーカー:ヨーラ
値段:5,800円
硬度(ドイツ硬度に変換):54度
特徴:
はずみと回転量の両立を実現
メーカーコメント
豊富な回転量はもちろんの事、強く鋭い弧線の弾道と打点が落ちた時でも威力あるボールが打てるといった粘着ラバー独特の特性を活かしながら、
台から離れた時の十分な弾み・飛距離を実現しました。
回転は粘着特有の上にあがる感覚で、十分掛かります。
特徴としては弾みですが、今まで使用してきた粘着テンションラバーで一番弾みます。
そのため、引き合いやロビング打ち等、粘着ラバーが苦手とする場面でも対応が可能なラバーになります。
打球感としては、感覚で申し訳無いのですが、「カチッ」と「ボソッ」の間くらいで「バチッ」という音がなります。
粘着の回転は欲しいけど、弾みも大事という考えの人におすすめのラバーです。
ディグニクス09C
メーカー:バタフライ
値段:オープン価格(購入時8,000円前後)
硬度(ドイツ硬度に変換):54度
特徴:
テンション系ラバーに劣らない弾みと粘着性ラバー特有の高い回転性能を両立するという、相反する性能を併せ持っています。
メーカーコメント
ドライブが相手コートに深く入るのに、ストップがネット際に短く止まる。
中陣からの打球の威力も出るのに、優れたコントロールを導く球持ちの良さがある。
そして、自分の回転に“かけ返す” ことができる高い回転性能を持つ。
ハイテンションラバーの弾みがあり、粘着ラバーの特性も発揮する。
これまでにない打球を、ディグニクス09Cで。
最初にこのラバーを打った時、上に上がりすぎてビビりました。
今まで色々な粘着テンションを打ってきましたが、この感覚は初めてです。
回転性能に関しては文句のつけようが無いです。相手の下回転を簡単に上げることができます。
弾みに関しては粘着テンションの中では弾む部類になりますが、テンションラバーのような前に飛び出すような感覚は無いです。
打球感もどちらかというとテンション寄りで「カチッ」というような粘着特有の打球感は無いです。
テンションから粘着テンションに変更する最初の一枚としておすすめしたいラバーです。
ハイブリッドK3
メーカー:TIBHAR
値段:7,700円
硬度(ドイツ硬度に変換):53度
特徴:
ハイブリッド K3 は、これまで組み合わせることができないと思われていた特性を兼ね備えています。
メーカーコメント
ハイブリッド K3 は、その強力な粘着性にもかかわらず、高いダイナミック性と強力な弾性で、納得させます。硬いスポンジは、高速性の基本です。
このラバーは、下回転系技術でもスピンのかかったトップスピンでも、相手のボールに即座に難なく対抗できる感覚を与えてくれます。
弾性の高いラバーは、最適なコントロールと適切なコース取りが難しいものですが、K3 を使えば間違いなくマスターできるでしょう。
ハイブリッド K3 で無限の可能性を体験してください。
松平健太選手がバックに使用していることでも有名な粘着テンションラバーです。
回転性能は表面で擦った場合にしっかりと上がって、相手が取りづらいようなボールを打つことができます。
弾みに関してはディグニクス09Cよりも弾まないと感じました。弧線についても少し低めだと思います。
ここまでの評価を見ると微妙だと思われるかもしれませんが、このラバーの最大の特徴は打球感にあります。
強いインパクトで打球した際に、硬い粘着ラバー特有の「カチッ」という音がなり、打球感が非常に良いです。
クリアな打球感が好みの人や、キョウヒョウプロ3ターボブルー等のカチカチ系の粘着を使用していて、弾みが欲しいという方におすすめのラバーです。
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